HIP成形フランジのNORSOK認証を取得しました。
当社は金属技研株式会社と共同で製作した二相ステンレス製(UNS No. S32505)フランジのNORSOK認証を取得したことを新聞発表いたしました.以下は2019年4月12日付 鉄鋼新聞の記事全文です.
シモダフランジ オイル・ガス向け標準規格NORSOK取得
二相ステンレス製HIP成形品で
シモダフランジ(本社・兵庫県相生市、社長・下田信治氏)は、金属技研(同・東京都中野区、同・長谷川数彦氏)と協働し、NORSOK(ノルウェー標準海洋規格)認証を取得した。HIP(熱間等方圧加圧)によるニアネットシェイプ成形法で製造する最大厚み184.2mmの二相ステンレス鋼フランジで、この製法によるNORSOK取得は日本企業で初めて。
NORSOKはノルウェーの石油産業が開発や運営における安全性や付加価値、コスト効率性を担保するため1990年代に導入した規格。各種の施設・工法とともに材料についても要求事項を定めており、石油・ガス開発における標準的な規格の一つ。
規格取得者のシモダフランジは火力発電向け主体の鍛造大手。協力会社の金属技研は熱処理や金属加工を手掛け、HIPのサービスプロバイダーとして世界2位。取得規格は「NORSOK M650」で、材料は「ASTM A988 S32505」。
HIP法では高合金粉末を使い、微細かつ均一な金属組織を持つ大型・肉厚で複雑形状の部品を開発できる。両社はオイル・ガス掘削向けを主体に、HIP・ニアネットシェイプ法による成形部材をターゲットとし、16年度から経済産業省の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)の支援を受け開発を進めてきた。
シモダフランジはHIPプロセスを金属技研に委託。規格取得には両社の知見や保有設備が生かされており、金属技研が保有する世界最大級のHIP装置(ワーキングゾーンの直径2,050mm×高さ4,200mm)を使用したことは世界的に注目されそう。シモダフランジはニッケル合金の製品化も目指している。